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双子第2子の帝王切開の遅れの事例

この事例は、本サイトのスポンサーである弁護士法人ALG&Associatesが対応した事例です。

TAG
  • 患者側の請求は棄却
  • 前期破水
  • 第1子は低出生体重児
  • 第2子
  • 経腟分娩
  • 人工破膜
  • 臍帯脱出発生
  • 鉗子分娩
  • 不測の事態
  • 担当医の過失を否定

事例の要点と結果

双子の赤ちゃんを授かった妊婦さんの事例です。

出産予定日の3週間ほど前、妊婦さんは前期破水(※1)の状態で入院となりました。第1子は頭より手が先に進むなどのトラブルを乗り越えて無事に出産、低出生体重児(※2)でしたが大きな問題はなかったようです。

しかし第2子は分娩が進まず、帝王切開も検討されましたが、第1子が経腟分娩に成功していることから第2子も同じ方針となりました。その後人工破膜(※3)を行なうと臍帯脱出(※4)が発生、鉗子分娩などの処置が取られましたが、生まれてきた赤ちゃんは重度の脳性麻痺に陥っており、寝たきりの状態になってしまったのです。

解決までの詳細

多胎妊娠は妊婦さんの負担が大きく、貧血などのリスクも高くなります。また、分娩時は難産になる可能性も高いため、帝王切開を選択することも多くあります。特に2人目の出産でのトラブルケースは多く、1人目のスペースが空いたことで逆子等の状態になりやすいからだと考えられています。

本事例では、第2子は帝王切開で出産すべきだったと患者側が主張し、医療機関を開設する学校法人と担当医に対して損害賠償が請求されています。

ところが裁判所の見解では、帝王切開を実施すべきとされた時点では赤ちゃんは危険な状態とは判断できなかったとされました。また、第1子の分娩後に第2子の低酸素状態は認められるものの、そのまま経腟分娩できる見込みはあったとされています。また、リスクを考慮すると安易に帝王切開を行なうべきではないという見解も踏まえ、患者側の主張は医師に対して医療水準を超えた義務を要求するものだと判断されました。

このほか、患者側は担当医がすぐに帝王切開を実施できるような準備(ダブルセットアップ)を怠っていたことを過失として主張しましたが、たとえ準備をしていても帝王切開の開始までに30分以上かかること、臍帯脱出が起こったのは不測の事態だったことから、担当医にその義務はなかったとされました。

以上から裁判所は担当医の過失を否定し、患者側の請求は棄却されました。

参照元:弁護士法人ALG&Associates公式サイト「医療過誤案件の解決事例」
https://www.avance-lg.com/customer_contents/iryou/sanka/hanrei/hanrei12/

※1:前期破水
陣痛が起こっていないのに羊水が流出することをいいます。

※2:低出生体重児
生まれたときの体重が2500グラム未満の小さい赤ちゃんを指します。

※3:人工破膜
子宮口 から赤ちゃんを包んでいる卵膜を人工的に破る処置で、破水させて陣痛を促すことを目的としています。

※4:臍帯脱出
分娩時に赤ちゃんより先に臍帯(へその緒)が降りてきてしまう状態を指します。

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東京都新宿区西新宿に本部を置き、埼玉、千葉、横浜、名古屋、大阪、福岡、バンコクなど国内外10拠点以上に事務所を展開。総勢90名以上の弁護士と200名を超えるスタッフが、医療過誤をはじめとする幅広い分野で問題や悩みを抱えるお客様をサポートしています。(数字は2023年6月調査時点)

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金﨑 美代子 弁護士(医学博士)
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金﨑 美代子 弁護士
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