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脳梗塞とは、何らかの原因で脳の血管が詰まって血流が止まり、脳の組織が壊死してしまう病気です。脳梗塞を起こした部位とは反対側の手足の麻痺やしびれ、言語障害、視野障害、意識障害などさまざまな症状が現れます。若年層よりも高齢者に多く発症し、程度の差はありますが多くの場合で後遺症が残ります。
新生児脳梗塞は生後28日までに診断された脳梗塞と定義されており、4,000人に1人という確率(※)で起こるとされ、比較的まれなケースといえます。ただ、新生児脳梗塞は症状が出ないこともあるため、実際の頻度はもっと高いと考える向きもあります。
※参照元:【PDF】国立研究開発法人 科学技術振興機構(資料)「新生児脳梗塞の 1 症例」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/audiology/52/5/52_481/_pdf
新生児脳梗塞の原因は、大きく妊娠中の要因(母体・胎児要因)と生まれてからの要因(新生児要因)の2つに分けられます。
前者の場合は絨毛膜羊膜炎や妊娠高血圧症候群、前期破水、胎児機能不全、母体の持病などが挙げられ、後者の場合は新生児仮死や分娩時のダメージ、低血糖、脱水、感染症、心疾患、脳血管の奇形などが挙げられます。また、新生児エクモ(体外式膜型人工肺)の使用が新生児脳梗塞のリスクを高めるという見方もあります。
新生児脳梗塞は神経組織がダメージを受けるため、その部位や程度によってさまざまな症状が現れる可能性があります。特に運動や姿勢維持を司る部位に脳梗塞が起こると、脳性麻痺の発症リスクは高くなるでしょう。脳性麻痺の中でも痙性片麻痺(片方の手足がつっぱって動かせなくなること)の主な原因ともされています。
実際はけいれんなどの症状が先に現れ、原因を調べるために行なった検査で新生児脳梗塞が判明し、その後の経過で脳性麻痺と診断されるケースが典型的なパターンです。しかし、症状が出ないまま経過し、乳幼児期になって初めて症状が出て脳梗塞が明らかになるケースもあります。
たとえ脳性麻痺と診断されなくても、将来的に学習障害やてんかんを合併する症例も存在します。したがって、新生児脳梗塞では長期的に経過を観察していく必要があるでしょう。
上記に新生児脳梗塞の発症要因を挙げましたが、中でも新生児の低血糖や脱水は慎重な対応によって予防が可能です。発症要因を明確にし、適切に対応することが重要だといえそうです。
脳性麻痺の発症には様々なリスク要因が複雑に関わっており、医療過誤(医療ミス)によるものも、残念ながら少なからず含まれています。お母さんや赤ちゃん側にリスク要因があった場合でも、「やるべき対応をしなかった」ときは、病院側の責任を問うことが可能です。
迷ったら、まずは医療過誤に精通した弁護士に相談することをお勧めします。
参考文献 |
【PDF】産婦人科 診療ガイドライン―産科編 2020 『脳性麻痺と周産期合併症/イベントとの関連−最新の知見』 |
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